パイプオルガンは基本的に建物 (設置空間)に応じて、一台ずつ設計されます。建物に調和するデザイン、空間を音で充分に満たすだけの能力、志向する時代や国や音楽を考慮して、そのキャラクターや規模が決定されます。
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・調和の取れたデザイン
パイプオルガンが建物の中で違和感なく溶け込むようなデザインにします。そして、そのデザインには施設独自のテーマを反映することもできます。
・空間の大きさに応じた規模
パイプオルガンには与えられた空間で充分な力を発揮できるだけの理想的な能力を持たせるように設計します。それに基づいて鍵盤の段数やストップ(音色)の数が決まってきます。
・どの様な用途に使用されるか
「主に日々の賛美歌の伴奏に用いる」、「行事に応じて大曲も演奏する」、「コンサートに用いられ多彩な音楽を演奏する」など、その用途に応じたキャラクターを設定することも、パイプオルガンの力を発揮するために重要です。
・いつの時代、どこの国の音楽を指向するか
時代と国によって音楽は異なり、その表現のために理想的なスタイルや音色があります。これを方向付けることもパイプオルガンの設計にあたって必要な場合があります。
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◆ 勝浦オルガン工房が携わったパイプオルガンの設計・制作の事例 ◆ |
命帰山 長延寺 |
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場 所:神奈川県横浜市
制作年:1997年
特 徴:主に仏教賛歌の伴奏を目的とした1段鍵盤の小型オルガン。他の楽器とのアンサンブルにも用いられる。
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遊楽館 コモレビフォーラム |
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場 所:宮城県石巻市
制作年:2005年
特 徴:2段鍵盤と足鍵盤を
持つコンサート用オルガン。
音色選択機構や自動演奏機構などはコンピュータによって制御される。
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